研究分担者 |
山城 千珠 香川医科大学, 医学部, 助手 (40243761)
田中 宏和 香川医科大学, 医学部, 助手 (80207125)
林 敬二 香川医科大学, 医学部, 助手 (30201718)
柳原 敏宏 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (90166546)
神保 利春 香川医科大学, 医学部, 教授 (50010179)
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研究概要 |
光カードはレーザ光を用いて情報を高密度に焼きつける方式であり,記録容量,記録の永続性,携帯性に優れているため,医療情報の記録媒体として注目されている。本研究では,周産期管理を目的とした光カードシステムの開発と臨床での実際の運用を試みた。本年度は妊婦,および医療従事者の意識調査を行い,光カードのデザインに関しても,香川医大母子センターのロゴ入りカードを試作し,妊婦がより親しみを持てるカードによる運用を試みた。これまで約350人の妊婦に実際に運用した結果,ハードウェアー面に関しては,(1)読み取り,書込みにはほぼ満足できる。(2)操作性にとくに問題はない。(3)常時たちあげておくには,音がやや大きい。(4)カードの破損はない。光カードシステムのソフトウェアー上の問題点に関しては,(1)外来診療中に入力する時間がかかる。(2)入力ずみのデータを修正しやすくする。(3)梅毒,肝炎と同じ様に他の感染症の項目もあるとよい。(4)HB,血糖値の様な当日入力できないデータの取り扱いをどうするか。などが今後解決すべき点としてあげられた。現時点では,限られた妊婦にのみカードを配布している状況であるため,妊婦の意見を分析することは困難であるが,(1)グラフで表示されるので,妊娠経過や胎児の発育をイメージしやすい。(2)胎児をみじかに感じる。(3)毎回記録されるのがたのしみ。(4)十分に管理されている様で安心。(5)さらに細かいデータも記録してほしい。(6)自宅でデータの確認ができないのがつまらない。など肯定的意見が多かった。今後の課題としては,ハードウェアー,ソフトウェアーの改良にくわえ,複数の施設におけるフィールドテスト,音声や画像の入力などが残されており,次年度においてはこれらの点を中心に研究を続ける予定である。
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