卵巣の顆粒膜細胞の増殖に対するマクロファージおよびサイトカインの関与についての検討 1.Woodruff et al.により考案されたserum-free granulosa cell medium(GCM)を用いた顆粒膜細胞培養系を確立した。これにより血清中に含まれていた未知の因子を除外することが出来、マクロファージあるいは同細胞から産生されるサイトカインの顆粒膜細胞に対する純粋な影響の評価が可能となった。 2.Macrophage-colony stimulating factor(M-CSF)欠損マウスを用いた観察において、同マウスではlittermateに比較して、排卵個数の減少が認められた。また、卵胞発育においても、mature follicleおよびantral follicleの形態を示す卵胞が有意に減少していた。さらに、卵胞内に存在するマクロファージの数の減少も観察され、MCS-Fあるいはマクロファージが卵胞発育・排卵に関与している可能性がin vivoでも示唆された。 胎盤絨毛におけるトロホブラストの増殖・分化に対するマクロファージの関与についての検討 1.ヒト胎盤トロホブラストの採取手技および有血清培養系が、ほぼ確立出来た。
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