研究課題/領域番号 |
05671409
|
研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
土岐 尚之 産業医科大学, 医学部, 助手 (50237062)
|
研究分担者 |
松浦 祐介 産業医科大学, 医学部, 助手 (90248584)
杉原 耕一郎 産業医科大学, 医学部, 助手 (80248583)
柏村 正道 産業医科大学, 医学部, 教授 (80117085)
|
キーワード | 子宮頸癌 / 血管新生 / 分子病理学 |
研究概要 |
1.子宮頸部扁平上皮癌浸潤胞巣周辺の間質に浸潤するマクロファージにPD-ECGF(Platelet derived endothelial cell growth factor)の局在を認めた。一部は胞体内に陽性反応産物を認めたが、核内にも陽性反応産物を認め、マクロファージで産生されている可能性も示唆される。PD-ECGFの放出機構は未だ解明されていないが、bFGF(basic fibroblast growth factor)ではそのDNA合成促進にbFGF分子自身が核内へ移行することが必要であることがいわれており、PD-ECGFについても同様の現象が存在する可能性が示唆された。 2.扁平上皮癌では抗PD-ECGF抗体による反応産物がその核内に認められ、腫瘍細胞そのものがPD-ECGFを産生している可能性が示唆された。前癌病変としての子宮頸部異形成や上皮内癌では陽性細胞は少数であった。 3.PCNA(proliferating nuclear antigen)は、子宮頸部軽度異形成、中等度異形成、高度異形成、上皮内癌、浸潤扁平上皮癌となるにつれ、陽性細胞数が増加し細胞増殖能の指標となる可能性が示唆された。 4.今後は当初の目的であるPD-ECGF局在細胞数の多少と新生腫瘍血管数や腫瘍増殖能の関係について分析を進める予定である。臨床データの検討も併せてすすめる予定である。
|