研究課題/領域番号 |
05671425
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高北 晋一 京都大学, 保健診療所, 助手 (30236202)
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研究分担者 |
庄司 和彦 京都大学, 医学部, 講師 (60196582)
児嶋 久剛 京都大学, 医学部, 助教授 (10127079)
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キーワード | 声帯振動 / 喉頭微細手術法 / 解像度 / 結節症例 / 浮腫性声帯炎 / 声帯結節 / レーザー手術 |
研究概要 |
これまで、局所麻酔下で声帯振動を観察しながらの喉頭微細手術法を考案し、現在臨床応用を進めているが、これには術野の確保と細かな操作のために、先端部の微細な器具と十分な視野と解像度をもつビデオ装置が必須である。そのため、本手術に適した器具の改良、開発を行ってきた。具体的には、従来のものに比べてより先端の細い鉗子、刃の出し入れが可能なメス、左右の声帯にあわせた角度のついたメス、ストッパー付きの極細の吸引管などである。さらには、内視鏡、術野のモニターのためのビデオ装置のシステムも改良、開発した。 なお、声帯の微少な結節症例や浮腫性声帯炎に対し、本手術のシステム下に、ステロイドを声帯内に注射を施行し、きわめて良好な結果を得た。 本手術を行う上の、ハードウェアーの確立に関し、かなり満足のゆく点まですすめることができた。 今後、新たに構築した本手術のシステム下に、喉頭ポリープや声帯結節の切除、ポリープ様声帯の切開、吸引、喉頭癌の生検などを実際に行い、この手技をビデオに記録する。これをもとに、手術器具の実際の操作性、モニターの画質、手術視野、内視鏡の操作性を評価し、さらなる改良を進める。その中でも特に、声帯振動をとらえつつ手術を遂行するために必要不可欠なストロボスコープ下のモニターに関しては、現状では光量に限界があるため、今後、画像をさらに改良することが課題である。 なお、可能であれば、本法を用いて喉頭症患のレーザー手術も行えるようにするために、レーザー導光用の光ファイバー、手術用ハンドピースの開発も目指す。
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