研究概要 |
1重心動揺計(日本電気三栄1G06)、歩行計(アニマMG1000)、ビデオ撮影(キャノンHi8‐Hs2000)による直立、歩行の動作解析を目的として3年間の研究を実施した。電気生理学的な研究とともに2足直立・歩行の正常者の姿勢、運動の動作解析に重要な足圧中心の動きを観察、計測した。 2重心動揺計では、一定荷重負荷により直接的校正を行い、2次元足圧中心移動距離のセンサー出力をAD変換転送し、PC9801にて自作数値計算プログラムを使用し解析し、正常値を求め(12名、25‐63歳平均40歳)既存データと比較した。 3単脚直立、足踏を、歩行計で踵、第1足指とその中関節基部、第5足指中関節基部の4点の荷重on‐offスイッチによる接床の時間的関係を調べ、併せて正面撮影ビデオ画像を解析した。足底4点のうち単脚直立では踵は常に接地し、第1指基部は離れることが多く、第1足指およびその基部と第5足指基部との接地は交互にみられた。ビデオによる上体姿勢の観察で足底を中心とした体の左右動揺が観察された(足関節調節)。 4閉足両脚60秒直立の重心動揺では、総軌跡長、外周面積、XY軌跡長、標準偏差、動揺径、動揺速度は、YSDと動揺径を除いて何れも開眼より閉眼で有意に増加した。単脚6秒直立ではYSD、動揺径を含め全てで閉眼は開眼より有意に増加した。 5定常足踏が最も実行可能な周期600nm秒の音に合わせ足踏を実施し、各パラメータを測定した(TL149.6±24.5、XTL105.7±19.6、YTL76.6±22.1、単位cm)。男女差はTL,XTLに認められた。1歩前進を測定した(TL82.5±8.2、XTL45.0±3.7、YTL49.7±8.1単位cm)。 6運動訓練の目標値として60秒開閉眼直立、6秒開閉眼単脚直立、開眼で6秒足踏、1歩前進の正常値を設定した。
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