1.閉塞隅角緑内障眼の前眼部形態(長瀧重智) 26例39眼の原発閉塞隅角緑内障(男5例6眼、女21例33眼)の前眼部形態を前眼部撮影・解析装置(EAS-1000、 ニデック)で解析した。閉塞隅角緑内障眼の角膜曲率半径は7.65±0.25mm(平均±標準偏差で、日本人の平均角膜曲率半径に等しかった。閉塞隅角緑内障眼の隅角角度は上、下、鼻、耳側の4方向で19゚から21゚の範囲にあり、年齢を対応させた対照眼よりも有意に小さかった。閉塞隅角緑内障眼では年齢と前房の深度または容積との間に相関がなく、前房深度は1.90±0.41mm、前房容積は83.3±28.4μ1で、対照よりも有意に小さかった。 2.網膜剥離手術による前眼部形態の変化(山川良治) 網膜剥離手術前後の前眼部形態の変化を写真測量法で解析した。手術の1週後には前房深度と前房容積が減少し、その度合は前房容積のほうが前房深度より大きかった。前房容積の減少は強膜輪状締結のほうが部分バックリングより大きく、減少の程度とバックリング範囲の間に相関を認めた。1か月後には前房深度、前房容積ともに術前に回復する傾向を認めた。
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