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1994 年度 実績報告書

眼球表面(オクラーサーフェス)の慢性去症の状態に関する免疫学的分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05671480
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

高村 悦子  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (90197202)

キーワードオクラーサーフェス / サイトカイン / RANTES / RT-PCR法 / ブラッシュサイトロジー / シェ-グレン症候群 / アレルギー性結膜炎 / ドライアイ
研究概要

1)PCR法を用いたサイトカイン発現の検索
ブラッシュサイトロジーにより結膜から採取した細胞に対してRT-PCR法を用いてサイトカインの発現を検討した。シェ-グレン症候群では結膜上皮内IL-2 mRNAの発現が9例中5例(56%)とシェ-グレン症候群以外のドライアイ5例中1例(20%)に比べ高率に認められた。また、IL-6のmRNAの発現はシェ-グレン症候群では6例(67%)に認められたがシェ-グレン症候群以外のドライアイでは認められなかった。IFNγmRNAの発現はシェ-グレン症候群では9例中7例(78%)であったがシェ-グレン症候群以外のドライアイで5例中2例(40%)に認めた。正常コントロールではこれらのサイトカインの発現は見られなかった。
2)ELISA法を用いたサイトカイン発現の検索
喘息患者の血管から粘膜局所への炎症細胞の浸潤に重要な役割を演じているケモカインのRANTESが、アレルギー性結膜炎患者の涙液中にも存在するか否かをELISA法により測定した。
掻痒感、充血などの自覚症状、結膜乳頭増殖、眼分泌物内好酸球、血清中アレルゲン特異的抗IgE抗体からアレルギー性結膜炎と診断した10例を対象とした。このうち春季カタル4例、通年性アレルギー性結膜炎5例、季節性アレルギー性結膜炎1例であった。眼科的、全身的にアレルギー性疾患を認めない7例を正常コントロールとした。マイクロピペットを用い下結膜嚢内に貯留している涙液を採取しELISA法によりRANTESを測定した。
量的な問題から希釈率を設定したため、限界値を78.0pg/mlとした場合、アレルギー性結膜炎10例中7例(70%)に涙液中RANTESが陽性を示した(陽性症例平均値230.57±98.43pg/ml)。正常コントロールは全例陰性であった。アレルギー性結膜炎において結膜局所への好酸球、Tリンパ球の浸潤にRANTESが関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Chihara J: "Possible presence of RANTES in the tear of patients with allergic conjunctivitis." International Archives of Allergy and Immunology. (submitted). (1995)

  • [文献書誌] Takamura E: "Expression of IL-2 and IL-6 in the conjunctiva of Sjogren's syndrome" Investigative Ophthalmology & Visual Science. 35. 1793 (1994)

  • [文献書誌] Yoshino K: "The quantitative cellular evaluation of inflammatory cells in seasonal allergic conjunctivaitis." Investigative Ophthalmology & Visual Science. 35. 1672 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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