研究課題/領域番号 |
05671506
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
植村 正憲 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (00034215)
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研究分担者 |
安井 金也 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70191111)
田畑 正志 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40145503)
和田 薫 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (90037515)
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キーワード | ジャコウネズミ / スンクス / 三叉神経運動核 / 顔面神経核 |
研究概要 |
ジャコウネズミは市販化されておらず、研究に必要なジャコウネズミの頭数を確保するため、当教室で飼育、繁殖および継代を行なった。頭部顔面領域に存在する筋にHRP(horseradish peroxidase)注入し、これらの筋を支配する神経の運動神経核(三叉神経運動核、顔面神経核、舌下神経核)のなかに分布する運動神経細胞の局在配列を検索した。本研究には大量の実験動物を必要とするが飼育頭数に限界があり、十分な頭数は確保できなかった、また頭部顔面部の筋は極めて多数(確固とした筋膜を持つ筋が少なくとも20種以上)にわたるので、今年度は準備実験的に各筋にHRPを注入し、脳幹内のどの部位(または運動核)に標識神経細胞が出現するか、またHRP検出にたいし多数あるベンチジン反応法のなかで最適な方法を検討した。その結果、本実験下でのHRPの検出に適しているのは、TMB(tetramethyl benzidine)を用いるMesulam法とDAB(diaminobenzidine・4HC1)を用いるStreit and Reubi法であった。前者は鋭敏で細胞体および軸索まで観察できるが、かなり安定性は悪く反応産物は数週間しか維持できなかった。また後者は鋭敏さでは前者に劣り細胞体しか標識できないが、簡便で反応産物はほとんど変化なく極めて安定しているがことが判明した。したがって本実験ではこの両者を必要に応じて使い分けていくことにした。今年度は頭部顔面部のほぼ全域の筋の分布状況を大まかに把握したが、とくに三叉神経系の支配筋を中心に実験した。三叉神経運動核は大きな外側亜核と小さな内側亜核に大別され、前者の背側から順に側頭筋、咬筋、内側翼突筋の運動神経細胞が、後者の吻側半には外側翼突筋と口蓋帆張筋の運動神経細胞が、尾側半では背側部に顎二腹筋前腹の運動神経細胞が局在分布していた。
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