研究概要 |
平成5年度に作成したプローブの特異性をsouthern blot hybridization法によって調べた。まず、E.gingivalis 2株、E.histolytica 2株、Entamoeba coli 1株,Entamoeba disper1株,Entamoeba hartmanni1株, 1株,Candida albicans 1株より染色体を抽出し、E.gingivalis と同様にSrRNA遺伝子DNAをPCRで増幅した。増幅用プライマーは、E.gingivalisと同様にそれぞれの属に特異的と考えられる配列を選んで作成し、使用した。増幅したSrRNA遺伝子DNA断片を1本鎖にした後ナイロンメンブラン上に固定し、PEG1プローブとHybridizeさせた。その結果、前回のin situ hybridization法における結果と同様にE.gingivalisの2株とのみ反応し、他の株とは全く反応しなかった。すなわちPEG1プローブは、E. gingivalisに特異的であることが解った。最後に、E.gingivalisと9種の原虫のSrRNAの塩基配列において比較的よく保存されている1,163座位を選び、NJ法によって系統樹を作成した。その結果、E.gingivalisは調べた範囲内ではE.histolyticaに最も近いことが証明された。
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