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1993 年度 実績報告書

ヒト歯根膜由来線維芽細胞の細胞接着・伸展因子の構造的特徴

研究課題

研究課題/領域番号 05671557
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

川瀬 俊夫  神奈川歯科大学, 歯学部, 助教授 (30084784)

研究分担者 西山 勝弘  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20084783)
斎藤 滋  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (80084713)
キーワードヒト歯根膜線維芽細胞 / 細胞接着・伸展因子 / 培養上清成分
研究概要

[目的]:歯周疾患の治癒過程を細胞レベルで明らかにすることは、歯周組織の再生を積極的に処置するときに重要な情報である。斎藤らはヒト歯根膜由来線維芽細胞(HPLF)の培養系を確立し、HPLFの特徴を明らかにしてきた。そこで、本研究においてHPLFの培養上清中の細胞接着・伸展因子(CASFs)を分離し、精製することを行った。
[方法]:HPLFをconfluentまで培養し、FCS-freeのMCDB107培地と交換し、24時間の培養を行い、その培養上清をconditioned medium(HPLF-CM)とした。また、10mug/ml cycloheximideを添加し、5時間までのHPLF-CMを採取し、CASF活性を位相差顕微鏡で観察した。一方、HPLF-CMよりFCS由来のタンパク質を除去するために、FCSに対する抗体(IgG分画)を精製し、このIgG分画をligandにしてFMP activated cell ulofineに結合させ、bed volume約4.4mlのアフィニティーカラムを作製した。さらに、DEAEイオン交換クロマトグラフィーを用いてCASFsを精製するために、0.1mMPMSFを含むPBS(-)で平衡化し、0から0.5M NaCl添加のグラジェンで溶出し、各分画についてCASF活性を測定した。
[結果および考察]:その結果、cycloheximideを添加するとHPLF-CMにCASF活性は認められず、HPLF-CMのCASF活性はHPLF産生物によるものである。このアフィニティカラムを用いてHPLF-CM中のFCS由来成分を除去したとしても、CASF活性は認められた。また、この分画をIEC-DEAEカラムで分離すると0.37から0.41M NaClで溶出される比較的広い分画にCASF活性がみられた。従って細胞の接着と伸展を担う因子は複数で協同して行っていることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 里吉,正徳: "エンザイモグラムにおけるProteaseの挙動" 歯科基礎医学会雑誌. 35(2). 186-196 (1993)

  • [文献書誌] 斎藤,滋: "メカニカルストレスと骨(I)-とくに電磁気シグナルについて-" The Bone. 17(2). 31-36 (1993)

  • [文献書誌] Sakamoto,T: "Partial Purification of Cell Attachment and Apreading Factor Derived from the Conditioned Medium of Human Penodental Ligament Fibroblasts" Bull of Kanagawa Dent. 21(1). 25-34 (1993)

  • [文献書誌] 川村,太助: "コラーゲン・ゲル内培養におけるヒト歯根膜線維芽細胞の細胞接着・伸展因子の影響について" 神奈川歯学. 27(4). 543-558 (1993)

  • [文献書誌] 吉野,練太朗: "機械的外力によるヒト歯周組織由来細胞の応答に関する研究" 神奈川歯学. 28(2)(印刷中).

  • [文献書誌] 牧野,徹夫: "ヒト乳歯および永久歯歯根膜由来線維芽細胞の細胞応答に対するL-Ascorbic Acid,-2-phosphateおよび成長因子の影響について" 神奈川歯学. 28(3)(印刷中).

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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