研究概要 |
1.根管が乾燥していても湿潤状態であっても,安定して電気的根管長測定できる根管長測定器ルートZXと,ファイルホルダーなしに電気的根管長測定可能な超音波スケーラー,ソルフィーを組み合せた新しい超音波根管形成器具を開発した. 2.その器械の仕様をなるべく臨床で使いやすいように改良した.それらの改良は,ファイルの先端が根尖狭窄部を超えたときに,ファイルの振動が自動的に停止するオートストップ機構,および電極類の接続が不十分なときにはファイルが振動しないセーフティースタート機構の付与などである. 3.この器械を用い,電気的根管長測定可能な抜去歯根管模型において超音波根管形成し,術前術後の根管の形態の変化をcontact radiographyにより調べた.これにより,最適なこの器械の使用条件が決定された.それらは,パワー3以下,オートストップの位置1〜2以下などである. 4.この器械により臨床的に根管形成を行い,超音波根管形成のための最適な術式を求めた. 5.ルートZXにおいて,電気的根管長測定が不安定となるときの条件を求めるための基礎的な実験を行った. 6.根管充填用のプラガーあるいはGates glidden drillの先端位置の確認にも新しい器械が有効に使えることが明らかになった.
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