研究課題/領域番号 |
05671664
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
河野 正己 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (20170201)
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研究分担者 |
小林 正治 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80195792)
瀬尾 憲司 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40242440)
大木葉 孝宣 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40160444)
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キーワード | 睡眠時呼吸障害(無呼吸) / 口腔外科疾患 / 口腔外科手術 / セファログラム分析 |
研究概要 |
セファログラムによる咽頭軟組織の分析(基礎研究) セファログラムによる咽頭軟組織の分析のために以下のような測定項目を設定した。まず、咽頭気道に関する測定項目では(1)Reilyらが提唱している気道径、(2)上咽頭気道径、(3)中咽頭気道径、(4)下咽頭気道径、(5)咽頭気道最小値、(6)平均咽頭気道径、また、軟口蓋に関する項目では(1)軟口蓋長、(2)軟口蓋過剰量、そして、舌に関する項目では(1)下顎下縁平面と舌骨との距離、((2)下咽頭気道径、)とし、各項目の再現性を向上させるために、OPT線とSN線のなす角度を一致するような撮影条件、呼吸運動の影響をさけるために安静呼気位で撮影、そして、嚥下予防策として自発嚥下後5秒以内に撮影する事にした。 口腔外科疾患に於ける睡眠時呼吸障害の発生状況(臨床研究) 呼吸障害は無呼吸ばかりではなく、低換気や低酸素血症も含めた睡眠時呼吸障害について検討した。顎変形症は20例の内、術後に顎間固定をした症例では18例中15例(83.3%)に、顎間固定をしない症例でも4例中3例(75%)に睡眠中の呼吸障害を認めた。顎関節に病変のおよぶ慢性リウマチ患者では、21例中9例に睡眠時呼吸障害を認め、セファログラム分析にて平均咽頭気道径と軟口蓋過剰量に有意性を認めた。その他、下顎舌口底におよぶ腫瘍手術、クルゾン病、フレグモーネ、下顎骨骨折患者でも高率に呼吸障害がみられた。また、裂奇形ではピエールロバン患者では呼吸障害期を脱したと思われた1歳以降にも睡眠中の呼吸障害は残ること、また口蓋形成術ではpush-back手術はFurlow法やWidmeiyer法に比べて非常に重症な呼吸障害を生じることがわかった。
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