研究課題/領域番号 |
05671671
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
辻 龍雄 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (70144954)
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研究分担者 |
佐々木 功典 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80116722)
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キーワード | PCNA / p53 / Oral camcer / Immunohisto chemistry / FISH / chromosome 17 |
研究概要 |
1.細胞外マトリックスであるtenascinの発現を免疫組織化学の手法を用いて唾液腺腫瘍と扁平上皮癌で検討してみたところ、その発現は従来いわれているような悪性腫瘍に特異的なものではないことを日本口腔外科学会雑誌に報告した。 2.PCNAとp53蛋白の発現を多数症例の唾液腺腫瘍で検討し、p53蛋白とPCNAとの発現の間には相関性があり、発現細胞がよく一致していることをOncology Reportsに報告した。 3.扁平上皮癌におけるPCNAとp53蛋白の両者の関係を、画像解析装置を用いて陽性細胞を数量的に比較したところ、両者の発現する部位はよく一致しているが、p53蛋白の陽性細胞数はPCNA陽性細胞数よりも少ないこと、またflow cytometyで測定したDNA policly pattemとは明らかな相関性がみらないことを、Int.J.of Oral and Maxillofacial Surgeryに掲載予定である。 唾液腺腫瘍と非腫瘍性の唾液腺疾患の組織でp53蛋白の発現の局在様式を検討したところ、p53蛋白は本来は細胞核内に発現し検出されるものであるが、細胞質内に検出されることがあり、これに注目したところ、腫瘍細胞に近接した正常細胞や唾液腺細胞が腫瘍化していく過程の細胞にp53蛋白細胞質陽性所見がみられることをJ.Oral Pathology and Medicineに掲載予定である。 5.FISH法を用いて17番染色体数を扁平上皮癌や良性腫瘍、培養扁平上皮癌細胞株で検討してところ、悪性腫瘍では染色体数の増加、polysomyが高率に検出され、癌化と染色体数的異常の関連性があることをAnticancer Researchに報告した。
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