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1994 年度 実績報告書

強化型セラミックスの開発とその生体親和性について

研究課題

研究課題/領域番号 05671683
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

朝波 惣一郎  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (70051670)

研究分担者 川本 義明  慶應義塾大学, 医学部口腔歯科外科, 助手 (20214710)
柴 秀行  慶應義塾大学, 医学部口腔歯科外科, 助手 (60154233)
岡田 豊  慶應義塾大学, 医学部歯科口腔外科, 助手 (00129371)
キーワード強化型セラミックス / 家兎大腿骨 / 非脱灰研磨標本 / 生体適合性
研究概要

生体活性型のhydroxyapatite(HAP)にdiopside(CaO・MgO・2SiO_2)を粒状で混合焼成させるとウィスカ-が析出し、粒状結晶が針状結晶に変化して物理的強度の増した焼結体すなわち強化型セラミックス(Diopsideウィスカ-析出型アパタイト)が得られる。ただし混合焼成した強化型セラミックスの生体親和性は不明であるため、平成5年度に培養細胞を用いてin vitroにおける細胞親和性について検討した。その結果in vitroではHAP^+60%diopsideが最も細胞親和性に優れていることがわかった。本年度はin vivoにおける生体適合性について実験をおこなった。家兎大腿骨に、骨膜を剥離した状態で直径2.9mmの穴を作製し、骨髄内に直径2mmの円柱状に加工した材料(HAP、HAP^+20%diopside、HAP^+60%diopside、Diopside)を埋植した。埋植後4週、8週後に周囲組織を含めて摘出し、ホルマリン固定後の大腿骨を水道水で4時間洗浄後、埋植部を過不足なく切断し、ethanol上昇系列にて脱水、stylene monomerを経てpolyester樹脂(Rigolac)に包埋し、重合、硬化させた。このRigolacブロックからEXAKT Cutting Grinding Systemにより厚さ約20〜30μmの非脱灰研磨標本を作成した。染色にはtoluidine blueを用い、組織学的に、新生骨形成量および新生骨と人口材料の結合状態について比較検討した。その結果、diopsideでは新生骨がみられるもののわずかで、材料と新生骨との密着性にも欠けていた。またHAP^+20%diopsideでは新生骨との密着性は部分的には良好であったがやや不安定さを呈していた。HAPおよびHAP^+60%diopsideでは新生骨との密着性も良く基底部も広くて安定した像を示していたが、新生骨の形成量を比較すると、HPA^+60%diopsideが最も多かった。以上の結果よりin vivoにおいてもHAP^+60%diopsideが最も生体適合性に優れている結果が得られた。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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