研究課題/領域番号 |
05671728
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
田村 康夫 朝日大学, 歯科部, 助教授 (40113047)
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研究分担者 |
長谷川 信乃 朝日大学, 歯科部, 助手 (50278206)
篠田 圭司 朝日大学, 歯科部, 助手 (30206106)
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キーワード | 機能的反対咬合 / 顎の偏位 / 咀嚼筋 / 筋電図 / 非対称性指数 / 小児 |
研究概要 |
本年度は、新たに機能的反対咬合が小児咀嚼筋活動にどのような影響を及ぼしているか検討する目的で、混合歯列期で反対咬合を有する小児19名と、同期の個性正常咬合を有する小児10名とで、咀嚼筋4筋筋活動の比較を行った。その結果、本来成長に従って咀嚼運動中の咀嚼筋活動は乳歯列期の側頭筋主働型から混合歯列期以後の咬筋主働型へ移行し、さらに機能時においては作業側筋活動が平衡側に比べ大きくなる、いわゆる咀嚼筋各筋の機能的分化が認められるが、機能的反対咬合を有する小児では、これら成長による機能的変化が阻害されていることが示唆された。 またさらに咬頭嵌合位噛みしめ時におけるAsymmetry Index(A.I)を臨床的にい応用し、機能的反対咬合および交叉咬合有する小児(15名)の咬合状態と咀嚼筋A.I.との関係について検討した結果、被検児全員について交叉咬合部位に早期接触が認められ、交叉咬合部に咬合は偏位し、側頭筋A.I.では偏位側側頭筋の活動が優位になる傾向が認められた。咬合偏位側と側頭筋A.I.から被検児をパターン化すると、I型(側頭筋偏位側優位-咬筋反対側優位)およびII型(側頭筋偏位側優位-咬筋偏位優位)が高い頻度を示していた。咬頭干渉時咬合位から咬頭嵌合位への側方偏位量と咬頭A.I.との間に負の相関が認められ、咬筋A.I.は臼歯部咬合接触点と正の相関があるという前年度の結果とを合わせえて考察すると、交叉咬合を起こしている小児の咬合は、偏位した状態のまま臼歯部の咬合接触状態は安定し、咬筋活動もそれに適合してきていることが示唆された。 以上より、機能的反対咬合による顎の偏位は、小児の側頭筋、咬頭筋活動に望ましくない影響を及ぼしていることが明らかとなった。
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