縮合イミダゾール環のイオン的,ラジカル的置換反応における特異性と開環反応-DNA傷害の分子化学的解明のために-

1993 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 05671763
• 研究機関: 名古屋市立大学
• 研究代表者: 幸田 光復 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (60124286)
• 研究分担者: 貝谷 トヨ 名古屋市立大学, 薬学部, 講師 (10080201)
• キーワード: guanine / benzimidazole / amination / carcinogenesis

研究概要

9-ethylguanine誘導体(1a-d)とpKaが1〜7の1-methylbenzimidazole誘導体(4a-g)を合成し、dinitrophenoxyamine(DNP)との反応、および生成したN-amino体のアルカリ処理による反応物の同定を行なった。N-アミノ化はpKaが3以上の誘導体で進行した。アルカリ処理ではグアニン誘導体のN-amino体(2a,b)は8-オキソ体を与えたが、benzimidazole誘導体(5a-d)では5a,5bは安定だった。一方5c,5dは予想外のbenzotriazine誘導体(6c,d)を与えた。このような反応性の違いが何によるか興味深い。

研究成果

• [文献書誌] Toyo Kaiya,Masahiro Ohta,Kohfuku Kohda: "Electrophilic amination of imidazolemoieties of 9-ethylguanine and 1-methylbenzimidazole derivatives and reactivities of N-amineted Products" Tetrahedron. 49. 8795-8804 (1993)