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1993 年度 実績報告書

ペプチド性薬物の超微量測定システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05671778
研究機関東京大学

研究代表者

今井 一洋  東京大学, 薬学部, 教授 (50012620)

研究分担者 神田 進  東京大学, 医学部(分), 教務職員 (80114453)
キーワードペプチド / 高速液体クロマトグラフィー / 過シュウ酸エステル化学発光 / ブラジキニン / 超高感度検出
研究概要

1.ペプチド性薬物の超微量測定を可能にするために,従来用いられているHPLC-過シュウ酸エステル化学発光検出法の高感度化を検討した.その結果,発光試薬溶媒である酢酸エチル-アセトニトリル系混合溶媒に,フタル酸エステル誘導体の一つであるフタル酸ジオクチルを最適量添加することにより,発光強度には影響をあたえずノイズのみを低下させることによってS/Nを上昇させることが可能となり過シュウ酸エステル化学発光検出法の高感度化を可能にした.
2.生体由来のペプチドのHPLCによる分離分析にはトリフルオロ酢酸を含む酸性溶離液が汎用される.しかし過シュウ酸エステルを用いた化学発光反応は中性付近に最適なpHが存在する.そこで,ポストカラムで溶離液のpHを中和することにより反応コイル内の最適な発光を得るために,3方向流入型回転流型混合器を検出系に導入した.これにより酸性溶離液を用いても高感度にペプチド性薬物を検出可能な系を確立した.
3.以上のようにして得られた最適条件を利用して,ブラジキニンをダンシルクロリドにより蛍光誘導体化した後HPLC-過シュウ酸エステル化学発光検出法で分離検出した.ブラジキニンの検出限界は5fmol/inj(S/N=2)であった.次に既知量のブラジキニンを血清10μlに添加しBond Elut-CNカラムを用い抽出し検量線を作成した結果,43〜430fmol/injの範囲で原点を通る直線となった(r=0.998),検出限界は11fmol/inj,抽出率は90.4%であり,この方法によりブラジキニン等のペプチド性薬物の超微量測定が可能であることが示された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masaki Sugiura: "Development of a chemiluminescence detection system using Bis[4-nitro-2-(3,6,9-trioxadecyloxycarbonyl)phenyl]Oxalate for the sensitive determination of the fluorescent compounds separated with an acidic mobile phase" Biomedical Chromatography. 7. 149-154 (1993)

  • [文献書誌] K.Nakashima: "Chemical Analysis Series,vol.77" John Wiley & Sons,Inc.,U.K., 23 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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