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1994 年度 実績報告書

向流クロマトグラフィーによる生体高分子の分離・精製

研究課題

研究課題/領域番号 05671792
研究機関東京薬科大学

研究代表者

澁澤 庸一  東京薬科大学, 薬学部, 講師 (10102708)

キーワード向流クロマトグラフィー / ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー / ヒト血清リポ蛋白質 / DNA結合蛋白質
研究概要

向流クロマトグラフィー(CCC)とヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーの組み合わせにより,ヒト血清から高密度,低密度,超低密度リポ蛋白質(HDL,LDL,VLDL)のクラス分離を検討した。
交差軸型向流クロマトグラフ(X-axis CPC)のカラムにpolyethylene glycol(PEG)1000とリン酸カリウム緩衝液(KPi)からなる水性二相系の上層を充填し,ヒト血清約4mlを注入後,カラムを500rpmで回転させながら,KPi-richな下層で溶離した。HDL-LDL画分が溶出した後,移動相を上層に変えると,血清蛋白質とVLDLが溶出した。ついで,HDL-LDL画分を濃縮し,Bio Gel HTP DNA grade ヒドロキシアパタイトカラム(5.0cm×2.5cmI.D.)からKPiで2段階溶離(75mM,290mM)するとHDLとLDLとに相互分離できた。また,VLDL-血清蛋白質画分は同じカラムから290mM,650mM KPiで溶離するとき,VLDLとアルブミン,グロブリン等の血清蛋白質とに分離できた。このように,向流クロマトグラフィーと他のクロマトグラフィー系の組み合わせによる蛋白質を分離した例は初めてである。
一方,DNA結合蛋白質であるH-NSの分離に関しては,大腸菌にH-NSを大量発現させて,従来のカラム液体クロマトグラフィーで精製したH-NSを用いて,まず分配係数を水性二相系中で測定した。PEG 1000,2000,4000,8000-KPiの系ではいずれもH-NSは下層に分配され,上層を固定相に用いるCCCではカラムに保持されず,solvent frontに溶出する。現在,PEG-dextran系の水性二相系を用いるCCCで大腸菌ホモジネートからのH-NSの精製を検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Shibusawa et al: "Complementary Use of Counter-Current Chromatography and Hydroxyapatite Chromatography for the Separation of Three Main Classes of Lipoproteins from Human Serum" Journal of Chromatography,Biomedical Applications. 664. 295-301 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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