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1993 年度 実績報告書

コラーゲン様構造をもつ血清レクチンの遺伝子構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 05671817
研究機関京都大学

研究代表者

川嵜 伸子  京都大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70077676)

研究分担者 川嵜 敏祐  京都大学, 薬学部, 教授 (50025706)
キーワードコングルチニン / レクチン / ウシ血清 / cDNA / 遺伝子構造 / コラーゲン様構造 / エキソン-イントロン構造 / N-アセチルグルコサミン
研究概要

コングルチニンはウシ血清中の、N-アセチルグルコサミンに特異的なC型動物レクチンであり、インフルエンザウイルスやHIVに対する感染阻害活性をもつ。このレクチンの生物学的意義を遺伝子レベルで一層明らかにするために、そのcDNAおよびゲノム遺伝子の構造解析を行い、発現調節機構を解明することが本研究の目的である。今回はまずコングルチニンcDNAの全構造を決定した。
我々がすでにタンパク質化学的に決定しているコングルチニンの部分アミノ酸配列に基づいて設計合成した縮重オリゴヌクレオチドプライマーを用い、ウシ肝ポリ(A)RNAを鋳型としてRT-PCR法により、中央部cDNA断片(640bp)を増幅した。この断片をM-13ファージにクローニングした後、塩基配列を決定し、N末端より26番目から203番目までの175アミノ酸をコードする中央部cDNA領域の塩基配列をまず明らかにした。次に、この中央部cDNAの塩基配列に基づいて設計合成した特異的プライマーとオリゴ(dT)プライマーを用いて、ネスティングRACE(Rapid Amplification of cDNA ends)と呼ばれるPCR法により、3'-末端領域(720bp)、5'-末端領域(390〜510bp)のcDNA断片を増幅した。これらの断片をそれぞれM-13ファージにクローニングし、塩基配列を決定した。これらの、中央部、3'-末端、5'-末端領域のcDNAの塩基配列を合わせることにより全長コングルチニンcDNA(1548bp)のコーディング領域(20アミノ酸からなるシグナルペプチドと351アミノ酸からなる成熟タンパク質をコードする1113bp)、および非コーディング領域(243bpの5'-末端および192bpの3'-末端)の全塩基配列を明らかにすることができた。また、これらの決定されたコーディング領域の塩基配列から推定された成熟タンパク質のアミノ酸配列はLeeらが最近タンパク質化学的に決定したものと、190番目のアミノ酸を除き(Leeらの場合はセリンであることろが本研究ではリシンであった)、完全に一致した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Kawasaki,Y.Yokota,T.Kawasaki: "Differentiation of conglutination activity and sugar-binding activity of conglutinin after renoval of NH_2-terminal 54 amino acid residues by endogenous serine protease(s)." Archives of Biochemistry and Biophysics. 305. 533-540 (1993)

  • [文献書誌] N.Kawasaki,N.Itoh,T.Kawasaki: "Complementary DNA sequence and organization of the gene of conglutinin,a c-type mammalian lectin containing collagen-like domain." Glycoconjugate Journal. 10. 270 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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