研究課題/領域番号 |
05671828
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
正山 征洋 九州大学, 薬学部, 教授 (70037604)
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研究分担者 |
森元 聡 九州大学, 薬学部, 助教授 (60191045)
山本 経之 九州大学, 薬学部, 助教授 (20091332)
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キーワード | 大麻成分 / カンナビジオール / テトラヒドロカンナビノール / 大麻成分配糖体 / 変換反応 / カンナビノイドレセプター / バインデイングアッセイ |
研究概要 |
大麻成分の代謝研究は動物を用いた例が報告されているが、植物触媒即ち植物細胞・組織を用いての研究例は極めて少ない。本研究では当研究室で継代している各種薬用植物の培養細胞・組織系を用いて大麻成分を変換し、新大麻成分の創製とそれらの生物活性をアッセイし、創薬の資とすることを目的としてきた。今年度は以下の研究を行い、ほぼ初期の目標に到達する実績が得られた。 1 カラスビシャク(半夏)のプロトコームが変換反応に感受性が高いことが明きらかとなったので、本培養系を用いてインキュベートを行う方法を確立した。 2 その他、カイケイジオウ、トチバニンジン、ダツラ、シャクヤク等の培養系の内、ダツラのみに弱い変換反応が見られた。 3 大麻成分、カンナビジオール、カンナビジオール酸、テトラヒドロカンナビノール等の変換反応において、それぞれカンナビジオール-モノグルコシド、カンナビジオール-ジグリコシド、カンナビジオール酸-モノグリコシド、ハイドロキシカンナビジオール酸-モノグリコシド、テトラヒドロカンナビノール-モノグリコシド等を単離構造決定した。 4 カンナビノールの変換体(平成5年度)を含めて、上記3で得られた新大麻成分をカンナビノイドレセプターを用いるバインデイングアッセイを行い、テトラヒドロカンナビノール-モノグリコシド、カンナビノール-モノグルコシドがKD>8μM、カンナビジオール-モノグルコシドがKD>20μMの親和力を示した。
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