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1994 年度 実績報告書

大麻培養細胞を用いたTHCA合成酵素の精製

研究課題

研究課題/領域番号 05671830
研究機関九州大学

研究代表者

森元 聡  九州大学, 薬学部, 助教授 (60191045)

研究分担者 正山 征洋  九州大学, 薬学部, 教授 (70037604)
キーワード大麻 / テトラハイドロカンナビノリックアシド / 生合成 / THCA合成酵素
研究概要

本年度は、アサからTHCA合成酵素の精製を試みた。まず最初に抽出条件を検討した。Phosphate buffer,Tris‐HCl及び1MCaCl_2を用いて粗酵素エキスを調製し、各エキスについて酵素活性を測定した結果、1MCaCl_2溶液が最も高い酵素活性を与えた。また、抽出部位に関しては、頂芽が最も高活性を示すことが判明した。以上の検討から、アサの頂芽から1MCaCl_2を用いて粗酵素エキスを調製し、各種クロマトを用いてTHCA合成酵素の精製を試みた。基質としてCBGAを用い、酵素反応によって生成するTHCAをHPLCで検出することにより酵素活性を測定しつつ、THCA合成酵素を精製した・DE‐52,phenyl Sepharose CL‐48及びhydroxylapatiteの3種のクロマトグラフィーに付すことによって電気泳動上単一のバンドを示すまでに精製した。THCAの生合成に関与する酵素を精製したのは本研究が最初である。SDS‐PAGE、isoelectric focusing及びゲルろ過の検討により、THCA合成酵素は分子量75kDa、等電点6.3の単量体酵素であることが判明した。またTHCA合成酵素はCBGA及びCBNRAを立体選択的にTHCAに変換することが明らかとなった。さらに本酵素はCBNRAよりもCBGAに対し、高い酵素活性および親和性を示すことから、THCAは主にCBGAから生合成されるものと結論した。従来、THCAはCBDAから生合成されるものと推定されていたが、本反応を触媒する酵素活性を検出できなかった。THCAの生合成経路を証明したのは今回が初めてであり、本研究によってきわめて重要な知見が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] FutoSHI TAURA: "A New Cannabinoid,Cannabinerolic acid,from Cannabis Sativa" Phytochemistry. (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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