• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1994 年度 実績報告書

ヒト肥満細胞のin vitro培養系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 05671834
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

稲垣 直樹  岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (30137062)

キーワードラット腹腔肥満細胞 / IgE / histamine遊離 / stem cell factor / ヒト肺肥満細胞
研究概要

1.純化に伴うラット腹腔肥満細胞からのIgE依存性のhistamine遊離の減弱機構について検討した。Percoll比重遠心によって95%以上に純化したラット腹腔肥満細胞に分離した非肥満細胞を再構成すると肥満細胞からのhistamine遊離は回復した。純化肥満細胞からのhistamine遊離の回復は再構成した非肥満細胞の数および再構成後の時間に依存して増大した。非肥満細胞および非肥満細胞を純化肥満細胞と混和したものの上精は純化肥満細胞からのhistamine遊離を回復させなかった。したがって、肥満細胞と非肥満細胞との接触が重要な役割を演ずると考えられるが、VLA-4などの接着分子の関与はないように思われる。
2.stem cell factor(SCF)のラット腹腔肥満細胞からのhistamine遊離に及ぼす影響を検討した。SCFはhistamine遊離を惹起しなかったが、IgE依存性のhistamine遊離を明らかに増強した。抗SCF抗体はSCFによるhistamine遊離の増強を抑制したが、非肥満細胞による純化肥満細胞からのhistamine遊離の回復には影響を及ぼさなかった。
3.免疫し、感作したラットの腹腔細胞を同一ラットの脾細胞とともに4週間培養した。細胞はMatrigel上で培養し、培養開始時、以後7日ごとに抗原を添加して刺激し、肥満細胞の数の変化を観察した。3および4週において、neutral redに対する染色性は弱いながら、肥満細胞様の形態を有する細胞が多数観察された。
4.ヒト肺肥満細胞の酵素処理による分離法を検討した。ヒト肺組織を細切し、collagenaseおよびhyaluronidaseで処理し、単離細胞の浮遊液を得た。細胞浮遊液には最大で5%程度の肥満細胞が含まれていた。ヒト肺肥満細胞浮遊液の調製法がほぼ確立できたので、今後、ヒト肺肥満細胞からのIgE依存性のhistamine遊離およびin vitroでの培養液について検討を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Naoki Inagaki: "Potentiation of antigen-induced histamine release from rat peritoneal mast cells through a direct interaction between mast cells and non-mast cells" Life Sciences. 54. 1403-1409 (1994)

URL: 

公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi