研究概要 |
鹿児島大学医学部附属病院の総合病院情報システムのオンラインデータベースにすでに蓄積している診療情報(患者基本情報、薬歴、臨床検査結果歴、診断病名、診療報酬請求情報など)を、ID番号をキーにして患者個人ごとに統合し抽出し、これらをもとにパーソナルコンピュータシステムを利用した薬剤疫学データベースの基幹システムを構築した。すなわち、特定した薬剤を投与された患者に対して、その薬剤の投与期間、投与量などの薬歴データとともに、特定した臨床検査項目の投与期間前後の検査結果データを抽出した。具体的には、特定した薬剤(アルベカシン)の投与患者全例を対象にしてシステム分析を行つた。すなわち、この薬剤の投与期間、投与量などの薬歴データとともに、臨床検査項目(RBC,WBC、血小板数、好酸球数、GOT,GPT,gamma-GTP,BUN、クレアチニンなど)の検査結果データを抽出した。また、このデータベースを、自由に複合した条件による検索が行えるシステム環境を作成した。 この病院情報システム環境を利用した診療情報のデータベースシステム化により、広範囲のデータ処理と条件検索が行え、また、総合的な医薬品副作用監視システムとして迅速かつ正確な活用が可能であることを明らかにし、さらに、薬剤疫学データベースの果たす重要性を確認した。
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