研究課題/領域番号 |
05680122
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
手塚 章 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (60155455)
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研究分担者 |
西村 孝彦 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (30142277)
奥野 隆史 筑波大学, 地球科学系, 教授 (10092511)
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キーワード | ラッツェル / 人文地理学 / ドイツ / 日本 / 地理思想 |
研究概要 |
アメリカ合衆国やイギリスをはじめ、高等教育機関への地理学の進出が遅れた国々では、どの国においても、初期段階で、先進国たるドイツとフランスの地理学思想が大きな影響力をおよぼしてきた。日本においても、大学で地理学教室が相次いで開設された1920年代と1930年代には、独仏地理学思想が熱心に研究され、その成果が翻訳・抄訳・紹介・翻案などのかたちで、単行本として、あるいは学術雑誌・教育雑誌上の論文として多数発表されている。しかし、これらの蓄積は、戦後期における英米地理学思想の圧倒的な影響力のもとで、現在では、その大半が地理学界共通の記憶から消え去ってしまったように思われる。本研究は、このような状況のなかで、日本における独仏地理学思想受容の実態を、公刊された印刷物や主要地理学教室における蔵書内容をはじめ、種々の資料に基づいて具体的に明らかにし、現在ようやく活発化しつつある戦前期日本の地理学思想研究に対して、新たな観点からの基礎資料提供を目指すものである。本年度の研究内容は以下の通りである。 1.対象として取り上げる独仏の地理学者について検討した。その際、特に重点的に検討する地理学者として、ドイツではラッツェル、フランスではビダル・ドゥ・ラ・ブラ-シュを選定した。 2.まず試験的に、ラッツェルとビダル・ドゥ・ラ・ブラ-シュについて調査結果をまとめることを試みた。しかし、共同研究者の急逝のため、後者については残念ながら未完に終わった。 3.ラッツェリアンとして有名な石橋五郎氏の講義ノートなど、興味深い資料が入手できた。これまで漠然と指摘されてきただけの独仏地理学思想の影響を、原典との対比に基づいて検討することができた。
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