研究概要 |
・先進諸国における脱工業化の実態を明らかにするという本年度の計画に関しては,かなりの成果を挙げることができた。すなわち,先進諸国の中でも脱工業化の程度が著しかったフランスを対象とした研究では,国内の北東部を中心に激しい脱工業化が進展したこと,それに対して工業化の歴史が浅い南部では程度が小さかったことを明らかにした。 ・フランスを含めた先進諸国における脱工業化と,それの進展結果の一つともいえるサービス経済化については,著書(平成3年3月末出版予定)としてまとめることができた。この著書の中では,脱工業化の要因,サービス経済化の実態,経済の国際化にともなう都市システムの変貌について検討を加え,論述した。 ・上記との関連で,国際的なサービス経済化の動きについては,この分野の代表的な研究者であるダニエルズの書評を行った。 ・さらに,わが国における都市ネットワークや都市圏の現状と将来に関して,名古屋を中心とする東海地方を事例に研究を進めた。研究結果は論文としてまとめるとともに,口頭発表を行った。 ・名古屋の大都市としての地域変貌については,戦前から現代に至るまでの変化の中で重要な役割を果たした区画整理事業について研究を行い,口頭発表をすることができた。 ・先進諸国における企業サービス業の立地動向について研究した部分については,上述した著書とは別に論文としてまとめることができた。
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