本年度は、研究課題である天文教育用ソフトの開発を念頭におき、特にパソコンのよる画像の扱いに関する基礎的技法の開発と、その教育的意義の研究を行った。研究の内容と実績は次の通りである。 (1)銀河画像データベースと検索システムの開発 天文教育ソフトの今後の動向として、画像が重要な役割を持っている。その観点で、パソコンで扱える画像データ検索システムの開発を行っている。本年はテーマを銀河にしぼり約1000銀河を含む画像データベースを構築し、同時に検索ソフトを開発した。この成果は来年度に日本天文学会および日本地学教育学会において発表する予定である。 (2)天体ビデオ画像を用いた天文教材の開発 小中学校の天文教材として、月、太陽の現象のビデオ画像を撮影し、また、それらをパソコンソフトに組み込む手法を開発した。現在までに月の満欠、日食、月食等の画像を取得して教材を作成した。それらは本年度の天文教育普及研究会、大阪教育大学理科教育研究施設の場で発表した。またこれらのビデオテープは幾つかの教育現場で活用されている。 (3)天文教材ソフトの分析 内外の天文教育用ソフトを入手して、その分析を継続して行っている。これには、大阪府内の高等学校教員の協力を得ている。
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