研究概要 |
N88BASICとF-BASICのコマンドを,「使用法がまったく同じコマンド」,「機能に差があるコマンド」,「パラメータが異なるコマンド」,「オプションが異なるコマンド」,「N88BASIC独自のコマンド」,「F-BASIC独自のコマンド」に分類した。この中で,共通のコマンドと,比較的共通性のあるコマンドを選び出して,教員養成課程向けのコンピュータ実習用テキスト「コンピュータ入門 BASIC言語の基礎」と「N88BASICとF-BASICによる コンピュータで音に合わせて絵を動かそう」を作成した。これらを鳥取大学教育学部の「コンピュータ実習」及び「コンピュータの公開講座」に使用した。 テキストに使用しているコマンドを用いて作成した,「N88BASICのプログラムをF-BASICのプログラムに変換する」あるいは「F-BASICのプログラムをN88BASICのプログラムに変換する」ソフトウェアを作成した。ただし,パレット番号(色番号)は手直しが必要である。このソフトウェアは、NECのパーソナルコンピュータ上で,F-BASICのプログラムが動作することを確認しながら,同じBASIC言語であってもメーカーが異なると動かないコマンドがあることを経験させることを目的とし,実習中に簡単に操作出来るようにした。同様に,FM-TOWNSのパーソナルコンピュータ上で,N88BASICのプログラムをF-BASICのプログラムに変換するソフトウェアも作成した。プログラム変換ソフトウェアを実習中に使用する場合には,学習者がBASIC言語のLOAD,SAVE,RUN,アスキーセ-ブなどの基礎的な知識及びBASICの編集作業などの知識を持つことが必要である。 これらの研究成果は,平成6年10月に開かれた「教育工学関連学協会連合第4回全国大会(於岐阜大学)」及び平成6年12月に開かれた「平成6年度情報処理教育研究集会(主催 文部省・九州大学)」で発表した。
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