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1993 年度 実績報告書

書字動作をシミュレートする毛筆書体文字の生成

研究課題

研究課題/領域番号 05680179
研究機関香川大学

研究代表者

服部 哲郎  香川大学, 教育学部, 教授 (20218506)

キーワード毛筆書体文字 / 感性情報処理 / 文書感性情報 / 手書き文字筆跡 / 書風 / 印象的審美 / 文字パターン情報 / パターン自動生成
研究概要

筆記特性,書字動作特徴に基づく毛筆書体文字のコンピュータ生成が本研究の目的であり,そのためのパイロット・システムを開発した。そして,オンライン文字入力による骨格文字の生成と,毛筆の穂先のモデル化を行い,毛筆書体を生成した。このシステムでは,先ずタブレットによるオンライン文字入力により文字骨格データを自動生成する。この文字骨格データは,文字形状と筆記過程順序情報をも含むデータとして生成される。同時に,点画の区別と各ストローク抽出ができるようにした。また,始筆,送筆,終筆時の実際の筆の動きを分析し,仮定する穂先(パラメータ)を生成した。実際の筆の動きは始筆時は太く,終筆時には,はね,はらい,とめなど,毛筆独自の動きがある。この動きのシミュレートは意外になかなか難しく,実験的・試行錯誤的に研究を進めている。文字生成においては,得られた上述の文字骨格データに基づき,毛筆穂先の大きさ,向きを変化させつつ移動させて,残った軌跡として毛筆書体文字が生成される。ここで,穂先の種類により様々な毛筆書体生成が可能となる。市販のワープロ用毛筆書体は,図形,パターン情報でしかないが,本研究による毛筆書体は筆順情報も含むもので任意の点画も容易に抽出・生成できる。
本パイロット・システムによる実験結果では,比較的好ましい結果が得られた。ただし,骨格文字自体が書道の専門家によるものではないので,字そのものは小学生が毛筆で字を書いたような結果ではある。しかしながら,毛筆としての感性は十分得られる結果であり,骨格文字データの整備と,毛筆独自の動きをより洗練化して導入すれば,書家風の毛筆文字が生成できると思われる。これらは今後の課題である。また,毛筆書体の書風の評価,及びその評価方法自体も今後の課題として検討したい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山崎,服部: "穂先をシミュレートする毛筆書体文字生成" 電子情報通信学会・教育工学研究会ET92-119. 1-8 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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