研究概要 |
本年度は,次の(1)〜(3)について研究開発を行い,発表した。また,(4)について研究開発中である. (1)新しい炭素同素体分子であるバックミンスター フラーレンの分子構造に関する教育用プログラムを開発した。C_<60>,C_<70>,C_<76>,C_<78>,C_<82>,C_<84>フラーレン類の14種の異性体の構造を分子力学法を用いて最適化し,分子構造を視覚化した。化学ソフトウェア学会'93研究討論会で口頭発表し,同学会誌に発表するとともに,同学会に「無償利用ソフトウェア」として登録・公開した. (2)(社)日本化学会の化学教育誌編集委員会が発表している「基本化学物質」の中の約120種の分子についての簡易型の分子画像データ集を作成し,化学ソフトウェア学会誌に発表するとともに,同学会の「無償利用ソフトウェア」として登録・公開し,広く自由に利用できるようにした. (3)P.W.Atkins著「分子と人間(原題:MOLECULES)」に含まれている化合物160種について,分子モデリングと分子グラフィックスを行い,化合物の物性値などのデータを収集した。これらを基に簡易型の画像データ集を作製し,化学ソフトウェア学会誌に報告するとともに,「無償利用ソフトウェア」として登録・公開した. (4)著名なタンパク質や核酸について,PDBのデータを基に分子モデル画像の回転や,ステレオ視が可能なソフトを開発中である.
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