本研究では、既存のビデオ教材をマルチメディア化する際の手法を開発する。 具体的には、シナリオの書法、表現、素材の再構成法を研究する。 研究の手法は、ビデオ教材のショットに着目し、ショット間の関係を構造的にとらえ、その構造からマルチメディアオーサリングシステムとの関係を記述することによってマルチメディア化を図る。 留意点として、つねに学習者が自分の位置を確認し、探索行動を円滑に行うためのオーサリングシステムや、ナビゲーションを容易にするためのガイドや支援機能について検討した。ビデオ教材の例として、放送大学授業番組「アメリカの言語文化」を用いた。 今年度の研究実績は、【.encircled1.】教材サマリーの自動抽出システムが完成しており、ショットごとの画像および音声を抽出した。【.encircled2.】ビデオ教材「アメリカの言語文化」について、内容構造の分析を行い、視聴者の反応データを収集した。【.encircled3.】映像素材を収集し、レーザーディスクを作成した。【.encircled4.】マルチメディア教材開発オーサリングシステムによって、教材のマルチメディア化に着手した。 今後の問題として、原ビデオ教材とマルチメディア化教材の学習比較研究を行い、手法の有効性を確認する。
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