本研究では、ビデオ教材(例として放送大学授業番組)を用いてマチルメディア化を試行した。 マルチメディアの開発には、次の機能が不可欠と言われている。(1)形態の異なる情報を統合する機能 (2)バラバラな情報を関連づける連結機能 (3)必要な情報を自由自在に選択する検索機能。また、その結果、学習のデザインによって到達点やプロセスを変化させることが可能となるのである。 そこで上記の機能に対応して、(1)映像・音声・静止画情報をビデオディスクに収録し、それらの情報をパーソナルコンピュータ上で文字情報と統合する (2)さらに、メニュー検索、文字列検索の機能をもたせ、どの学習場面からも必要な情報を検索することを考えた。 開発目的は、(1)ビデオ教材の内容をマルチメディア化することで活用性を高めた教材にした。(2)ビデオ教材のサマリ-作成システムのショット分析を利用し、それをマルチメディアの素材として教材を開発する可能性を検証した。利用対象者は、高等教育、社会教育における学習者とした。 研究の手法は、ビデオ教材のショットに着目し、ショット間の関係を構造的にとらえ、その構造からマルチメディアオーサリングシステムとの関係を記述することによってマルチメディア教材を開発した。
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