研究概要 |
初年度は、ソフトウェア設計手法に関する教材を整理し、ソフトウェア設計教育に関する支援システムの設計を行った。具体的には、次の機能を中心にシステムの試作を行い、その成果を学会等で5件の発表を行った。 (1)複数のソフトウェア設計手法(複合設計法、SSADM、OMT法)における設計ガイド機構をパーソナル・コンピュータ(購入設備)上に構築した。 (2)設計過程における作業過程の記録機構をOMT法に付加した。 本年度は、昨年度におけるソフトウェア設計教育の支援システムの基本設計に引き続き、そのシステムの実現に向けて研究を遂行してきた。その成果を学会等で6件の発表を行った。 具体的には、ソフトウェア設計教育の支援システムの試作として、SA/SD(構造化分析/構造化設計)の手法と、オブジェクト指向によるOMT法(オブジェクトモデル化技法)を対象に行った。また、この支援システムの問題点と課題について検討した。さらに、試作システムを別の視点から再検討して、異なる設計手法の統合学習支援システムとして、設計を変更してシステムの構築を進めた。 しかし、当初計画をしていた各種の設計法における本質的な項目であるかを定量的に比較するためのデータ収集の機構を具備する部分が未完成の状態である。従って、このシステムを用いての実験およびその実験データを分析し,設計法の定量的解析と各設計法の課題の分野別での必須項目の網羅性について検討する段階には至らなかった。なお、今後引き続き研究を遂行する予定である。
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