研究概要 |
研究の最終年度である本年度は,以下の3つの研究を実施し,全体的総括を行い,まとめとしての報告書を作成した。 [研究1]小学校の1・2年担当教師に対して「生活科」の指導と評価の現状と問題点について,3年生担当教師に対して「生活科」履修に伴う児童の変容や3年生での「理科」「社会」の指導上の問題点などを調査した。その結果,(1)「生活科」履修児童は、未履修児童と比べて,「表現力」「行動力」などが優れ,「落ち着き」が劣っている。(2)「生活科」の指導や評価上の問題点としては,「通知表・指導要録での評価」や「個に応じた指導の仕方」などが多く指摘されていた。(3)「生活科」の評価は多様な方法を用いていた。(4)「生活科」の授業へのティーム・ティーチングの導入は僅かであった。(5)3年生での「理科」「社会科」の指導では,自然認識・社会認識が十分に身についていないことや,観察・資料を読み取る力が十分に身についていないこと,系統性の欠如(「理科」のみ)などが指摘された-を見いだした。 [研究2]6校の小学校の「生活科」の年間指導計画について,内容の分析を行った。 [研究3]「生活科」の3年間にわたる授業観察と調査結果を基に,「生活科」の授業のあり方についての提言を行った。
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