民俗学的、音楽的に研究に、更に女性史の視点と教材化の視点を加えた総合調査を行った福島県いわき地区に伝承される民俗芸能「じゃんがら念仏踊り」に付いて、(1)教材化のためのマニュアル作成のためのフィールド・ワーク、(2)教材化、マニュアルとして、「じゃんがら念仏踊り」の音楽と動きに付いて、パターン化、唱歌、太鼓の手、動きを伴った楽譜、音楽と動きの全体構図の作成、(3)教材化マニュアルのビデオ作成のための映像撮影、(4)ビデオの編集作業、(5)教材化マニュアルの実践検証のため小学校教諭による上演、(6)科学研究費補助金研究成果報告書作成の準備作業を行った。 (1)の教材化のためのフィールド・ワークとしては、「じゃんがら念仏踊り」の調査対照であるいわき市菅波地区に加えて、先行的実践である岩手県胆沢郡衣川村立衣川小学校大森分校の御神楽に調査を行って示唆を得た。教材化マニュアルとビデオを用いた現職教諭による実践検証を、約半年間にわたって行って細部までわたって行い、その上で、本格的な教材化マニュアルの制作に入った。その意味で本研究の実践的意義が高められたと考える。現在「じゃんがら念仏踊り」の音と動きをパターンに分け、唱歌を用いて学習するビデオを制作中である。
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