今年度はGMS画像のデータベース化とそのデータベースを有効に活用できる教材作成用画像処理ソフトの統合化、さらに動画作成をスムースにするための画像変換の方法などの開発を行った。 データベースの作成については1992年9月1日から1993年8月31日までの1年間、1日1枚9時の赤外画像を基本に365枚の画像を24枚のフロッピーディスクに収め、1年間のGMS画像を容易に見られるようにした。また、どのような画像が、いつの時期に見られるかを検索できるように2枚のフロッピーディスクに検索画像を作成した。 教材作成用画像処理ソフトの開発は、上記のデータベースを用いて、雲の構造が認識できる立体表示や擾乱移動の認識ができる東西、南北短冊形表示、熱帯低気圧等の移動経路や移動速度を認識するための重ね合わせ表示、動画表示、気候解析の為の平均図表示を統合化し、さらに、これらの画像を保存、出力するための処理を加えてほぼ終了した。 また、データベースの他機種での利用方法、他のソフトでの利用などを検討し、この為の画像変換についても可能にした。なお、これらの成果は1993年10月日本気象学会や福島大学教育実践センター紀要NO.24にて公表した。 現在このソフト使用のマニュアルと解説書を作成しており、来年度はデータベースと合わせて教育実践に活用してもらう計画でいる。こうした実践や研究会を通して、再度教材作成用画像処理ソフトの修正を行い、可能であれば、気象教材として画像処理ソフト、データベース、解説書、マニュアルを一体化して普及したいと考えている。
|