・公民科、特に現代社会を中心に法教育の記述についての分析を行い、高等学校における法教育の現状と問題点を明らかにした。なお、法教育に関連し、わが国の教科書と関連する文献の具体的な分析は進行中である。 情報化社会に生きる日本人の育成という観点から、法教育に関連する指導計画の見直しを行い、法教育カリキュラムの構成原理を明確にしようとした。なお、児童生徒が社会的参加ができるようにする指導計画の作成が不十分であることがわかった。 ・児童生徒に具体的に行動に移せるようにする法教育を行うことに関し疑問を持つ教育関係者もいる。これは、法教育について伝統的な考え方が支配的であることによるものと考えられる。しかし、法教育の見直しについては、関心が高く、本研究の成果は期待してよいと考える。 ・法教育に関連する指導計画の見直しを通して、環境問題等の条例等の普及徹底を図る方策を講じる必要があることがわかった。 ・環境問題等に関する条例等の普及徹底について、家庭に対する調査を行い、本調査に向け準備を進めた。なお、環境問題に関する予備調査によると、その理念の理解は深化しているようであるが、特に身近な問題について行動に移すことになると十分でないことが明らかになり、その点の理由を深く探りたい。 ・学校と地域社会等とが一体となって法令、規則等の主旨が伝わり行動に移せるようにする方策についての検討は十分になされていないことが問題である。
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