情報化社会における学校カリキュラムの開発と実践では、教材、学習者及び社会の状況の調和を図ることが重要であるという認識にたって、法教育カリキュラムの開発と実践に必要な基礎的・実践的研究を行った。 カリキュラム開発については、イギリスのナショナル・カリキュラムで指摘されているクロス・カリキュラについて関心を払い、わが国の環境教育を中心とするカリキュラム開発との比較考察を行った。その際、特に、クロス・カリキュラで指摘されている、それ自体の教育目標、クロス・カリキュラの各領域の持つ教育目標及び各教科の教育目標のそれぞれの実現にむけての学校カリキュラムの作成についての考え方は、わが国の今後の学校カリキュラムの開発には極めて参考になる考えであることが明らかになった。 クロス・カリキュラについては、領域は、市民性、環境教育、健康教育、経済・産業の理解及びキャリア教育・進路指導の5領域で構成されているが、この考え方を参考にすると、法教育につても、特定の教科で取り上げる手法とクロス・カリキュラ的構想で取り上げる手法をとることがで、両者の効果についての比較研究を継続することは意味のあることである。 法教育について、行動力を育成する視点からカリキュラムを見直すと、授業改善が必要であるという結論が得られ、授業について授業文化論の視点から、これまでの成果をまとめた。
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