研究課題/領域番号 |
05680201
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
金谷 憲 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70134757)
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研究分担者 |
及川 賢 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (60262218)
投野 由紀夫 東京学芸大学, 教育学部, 講師 (10211393)
野田 哲雄 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30135834)
伊藤 嘉一 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90015834)
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キーワード | ライティング / 第2言語習得 / 習得段階 / フィードバック / 教師の矯正 / 誤答分析 / 語彙習得 / 語彙的誤り |
研究概要 |
平成7年度は以下の手順で研究を進めた: a)今まで収集してあった英作文データを学年別、学校の学力レベル別、フィードバックのタイプ別にコーパスデータとして最終的な整理を行った。 b)分析項目として中学レベルの基本動詞を選定し、それに対する全英作文データ中の頻度、コロケーションの誤りの頻度、フィードバック別の頻度を算出した。 c)基本動詞の誤りのデータがフィードバック別にどのような変化を示すかを各個人の学習者データ毎に追跡し、誤りの矯正の割合を統計的に算出した。 これらの結果から以下のことが明らかになった: 1)基本動詞のコロケーションの誤りは頻度的には個々の動詞毎に統計処理を行えるほど多くはなかったが、動詞全体で見ると、教師が作文に添削を施したグループ内において、誤りが訂正されずに次回以降の作文に再出現する割合の方が訂正される割合よりも有意に高かった。 2)1の結果から、10年間ほど継続して来た英作文のフィードバック研究において、単に統語レベルのみでなく語彙レベルの分析からも「教師による添削は英作文の質をその時間に見合うほど効果的に変えることはない」という主張を裏付けることとなった。 3)以上の点から高校における「ライティング」指導は添削という指導方法は適宜用いる程度で、むしろ継続してたくさん書かせることが有効であると思われる。
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