(1)コースウェア構築用シェルを開発した。 シェルは、ドライバ部およびデータ部から構成されている。コースウェア作成者(生徒)はコースウェアの内容(シナリオ)となる文章を市販のワードプロセッサーで作成し、それに付属するコンピュータ・グラフィックス画像を市販のグラフィックエディタで、ビデオ映像(動画)を下記の編集ソフトで作成し、これらテキスト/画像/映像データをシェルのデータ部に組み込むだけで1つのコースウェアが完成でき、フレーム移動などの面倒な処理はシェルドライバがすべて行ってくれるようなシェルを開発した。これにより、生徒達は非常に容易にコースウェアを作成でき、さらに完成したコースウェアをマウスのみの操作で演示発表できる。 (2)グラフィックス画像/ビデオ映像データ作成のための編集用ソフトウェアを開発した。 シェル用ビデオ映像ソース(編集済みテープ)の作成、その映像アドレスデータの設定、そのファイル化などのわずらわしい作業から解放され、容易に映像をシェルに組み込むことを可能にする映像編集ソフトウェアを開発した。 (3)生徒とシェルのマン・マシン・インタフェイスの問題、ならびにシェルに対し生徒が有する潜在的評価規範に関して考察した。 インタフェイスに関しては、操作性、画面表示ともに高く評価されたが、ハードウェアの制約から生じる問題(ビデオ映像の開始、終了時点の若干のずれ)については、何らかのソフトウェアの面からの対策が必要であることがわかった。一方、評価規範については、課題解決学習において、課題として何を選定するのか、またシェルを学習活動の中でどの様に活用するのかが極めて重要であることが示唆された。
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