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1994 年度 実績報告書

栽培・食物一貫した教材の開発-緑黄色野菜を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 05680213
研究機関和歌山大学

研究代表者

細谷 圭助  和歌山大学, 教育学部, 教授 (10135824)

研究分担者 赤松 純子  和歌山大学, 教育学部, 助教授 (40141709)
小林 民憲  和歌山大学, 教育学部, 教授 (70038321)
キーワード栽培 / 食物 / 栽培・食物一貫教材 / ホウレンソウ / 有機肥料 / 化学成分 / カロテン / 食味
研究概要

栽培・食物一貫教材の開発のために、学習指導要領、教科書等の文献研究および補足実験を行い教材化を検討した。
文献研究として、食べものがさまざまな環境の中で育てられ、その育て方により生育量、成分、味等が異なりできてきたものであり、またなお生きている場合もあるという内容が、中学校の技術・家庭科において、どのように扱われているかを検討した。学習指導要領における栽培領域では、作用の生育条件と栽培法すなわち栽培技術と技能を学ばせることになっているが、食物作物であってもその生産物の質(食べものとしての成分・食味等)について全くふれられていない。一方、食物領域では、日常食の調理をとおして栄養および食品の性質と選択を理解させることが目標とされているが、食べものを生産からは扱わず市販されているものにあわせた利用法の教育になっている。以上のことから、食べものが生育してきたものであり、変化しているものであるという視点が欠落していることが明らかとなった。また、栽培・食物を一貫した教材として扱っている実践報告は少なかった。
実験研究において、速効性化学肥料と有機質肥料の組み合わせ栽培(全窒素で同一施肥量)でのホウレンソウの生育量や化学成分の測定結果から、生育量の変化を示し、また、収穫初期の一時点での成分(全窒素、硝酸態窒素、全非構造性炭水化物、ミネラル、L-アスコルピン酸、カロテン)含有率への施肥種類の有意な影響はなかったが、追肥(化学肥料)は成分に影響することも示した。施肥処理の違いによる食味の差は見られなかった。
以上のことから、学校で栽培し調理して食べるという一貫した教育内容の構成を検討したが、実践するには、収穫物の量と質(食べものとしての成分や味等も含め)に影響する肥料の特徴と施用法に注意を払う必要があることが明らかとなった。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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