研究課題/領域番号 |
05680219
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中原 忠男 広島大学, 教育学部, 教授 (90034818)
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研究分担者 |
山口 武志 広島大学, 教育学部, 講師 (60239895)
小山 正孝 広島大学, 教育学部, 講師 (30186837)
岩崎 秀樹 広島大学, 学校教育学部, 助教授 (50116539)
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キーワード | 構成主義 / 構成的アプローチ / 表現様式 / 表象 / 授業構成 / 社会的相互作用 |
研究概要 |
1.理論的・文献的研究面に関しては、今年度は主として次の研究を行った。 (1)構成主義に立つ授業へのアプローチの比較研究.構成主義に立って算数・数学の授業へのアプローチを研究している、Cobb、Kamiiそれに中原らの研究を比較考察し、3者に共通している点として、教師の間接的指導及び社会的相互作用を重視していること、また各々の特色として、Cobbらはグループから全体学習へを基本としていること、Kmaiiらはゲームや日常生活場面を多様に活用していること、中原らは表現様式を重視していることなどを指摘した。 (2)表象体系の研究.これまでの表現様式の研究は、主に外的表現を対象としていた。今年度の研究においてそれを内的表現にまで拡張し、数学教育における表象体系を構築した。また、表現様式と数学的概念の関係を構成主義的認識論の立場から考察し、認識主体の活動が数学的概念の主たる源泉であるけれども、表現様式はそれにつぐ重要な役割を果すものであるとの立場に立つことを明確にした。 2.実証的・実践的研究面に関しては、今年度は主として次の研究を行った。 (1)文字式の認識過程の研究.表現様式にかかわる実証的研究として、文字式による表現、計算、論証などを、結果と自信度の両面から、調査、分析した。 (2)「速さの平均」の仮説授業研究.比、割合概念に関連して、「速さの平均」の授業を構成的アプローチの立場から設定、実践し、分析した。それを通して相互作用の様相、図的表現の機能などを明らかにした。
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