研究概要 |
今年度における研究には以下の点において成果を認めることができる。 1.三年間続いた研究の最終年度として、これまでGHQ-CIE文書等で確認した事実について、再度邦語文献・日本側資料との対比,検証を行った。この結果、中等国史教科書編集委員会の成立にいたる経緯がこれまで以上に具体的に明らかになった。 2.今年度5月から8月にかけて中等国史教科書編集委員会にかかわった人物より直接聞きとり調査を行うことができた。この調査により、これまで文書によって推察していた占領期の歴史教書作成にかかわる、見解の対立,様子などが、伝聞の形で知ることができた。 3.最終年度において、これまでの研究を総括する視点から、占領期の歴史教育を、国家志向型,事実志向型,変革志向型,生活志向型の4つの潮流に分類し、全体的傾向を整理することができた。 以上の成果をもとに、今後更にその詳細な分析を加えていきたい。
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