研究概要 |
1.研究の経緯 (1)小学校・高等学校の教諭計2名を研究協力者として委嘱し,的確に理解し論理的に表現するコミュニケーション能力育成の観点から教材研究と授業研究を行った。 (2)テーマを共通にする6種類の文章の全文データベースを作成した。また,この文章中のキーワード,つなぎ言葉,段落の冒頭を文章中に明示し,キーワードの用例索引を自動的に作成するシステムも開発した。 言葉の教育を重視する学習指導の方法について研究協議し,授業研究を行った。 国語教材分析システムの開発と,言語の教育を重視した授業実践について研究成果報告書を刊行した。 2.研究の成果 6種類の文章を説明文教材として全文データベースを作成し,その文章構造をとらえるシステムを開発した。この機能は次のとおりである。 (1)全文中からキーワード,つなぎ言葉,段落の冒頭を検索して,文章中に明示してこれらに着目させる。 (2)キーワードの用例を全文中から自動的に検索し,見出しと文脈と出典を付けた索引を作る。 これによって,教材の文章の中のキーワードを客観的にとらえ,つなぎ言葉や段落の展開に着目しながら,科学的な教材研究を行うことが可能になる。また,授業実践について,「スピーチコミュニケーション能力の育成をめざした授業研究-国際化の進展に対応した,理論的で明晰な音声表現力の育成に焦点を絞って-」(国立教育研究所研究集録第29号,平成6年9月30日)に報告した。
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