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1994 年度 実績報告書

外国人日本語学習者のディクテーションに見られる誤聴解の分析

研究課題

研究課題/領域番号 05680238
研究機関筑波大学

研究代表者

小林 典子  筑波大学, 文芸・言語学系, 講師 (00241753)

研究分担者 山元 啓史  筑波大学, 文芸・言語学系, 助手 (30241756)
キーワード外国人日本語学習者 / 誤聴解 / ディクテーション / データベース / 音声環境 / 日本語能力
研究概要

平成6年度には、
1)単位句切りの検討をした。誤聴解部分の抽出のために、便宜的な単位を次のようにした。名詞、形容詞、動詞、など自立語に助詞、補助動詞、など機能語がついたものを1単位として、コンマで句切り、これを正しいディクテーションとマッチングさせる方法をとった。
2)抽出された一部のデータについて、今後のデータベース化に向けて(1)音声環境の検討及び、(2)文法項目の検討をおこなった。
3)学習者の日本語能力レベルと音声聴取のつまずきの関係を、見るために、特に文法項目に焦点をしぼった簡易なテストを開発し、データの収集、分析をおこなった。
その結果、
1)音声データそのものを物理的に観察すると、音声の途切れるところが意味の区切れであることは全然なく、学習者の誤聴解も、色々な単位にまたがって出現しており、その部分を抽出するためには、必要に応じて設定した単位と単位の組合せをすることになる。そこで、データベースで設定する単位は機械的に処理のしやすい単位とし、その組合せとすることにした。
2)抽出されたデータを検討した結果は(1)音声環境の傾向では、連結母音、無声化、特殊拍、助詞の連結に誤りが多く見られる。またr/t/kの聞き取りに失敗が多かった。(2)文法習得の困難なもの、授業で教えられる機会の少ない話ことばを聞き損なっている。いずれも気持ちを表現する部分、例えば、取り立て助詞、文末のム-ド・アスペクト部分、修飾部のヨウナ、コンナ、などが目立っている。
3)簡易テストについては、これが日本語能力の測定に利用できそうなことがわかり、本研究とはまた別のプロジェクト日本語能力簡易テスト"SPOT"に発展しつつある。

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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