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1994 年度 実績報告書

ヴォイスに関する中間言語研究-複文における「ねじれ文」の研究から

研究課題

研究課題/領域番号 05680243
研究機関国際基督教大学

研究代表者

田中 真理  国際基督教大学, 教養学部, 講師 (20217079)

研究分担者 舘岡 洋子  アメリカ, カナダ大学連合日本研究センター, 講師
LOCASTRO Vir  国際基督教大学, 教養学部, 助教授 (20245666)
キーワードヴォイス / 複文 / ねじれ文 / 中間言語 / 第二言語習得 / 視点 / 受身 / 文生成
研究概要

1平成5年度実施のヴォイスに関する「実態調査」のレベル別(cross-sectional)・母語別分析(中級/上級、英語/中国語)及び学習者が複文を作る際の「プロセス調査」(中級〜上級4レベル)についての口頭発表を行った。(平成6年度日本語教育学会春季大会5月29日早稲田大学)
2上記調査において、「ねじれ文」と関係する「視点の統一」(複文の主節と従節の視点が統一されているかどうか)は直接受身文を要求するものでは学習レベルとともに上昇したが、間接受身や自他動詞の関係するものは上級でも習得状況が悪かった。
3そこで、絵を用いた「間接受身調査」を行い、間接受身が単文レベルで習得されていないこと、母語構造と関係があるだろうことを確認した。また同時に行った母語話者の調査結果から、間接受身は身体の一部等の「持主の受身」以外は使用に個人差のあることが分かった。
4次に、ICU夏期日本語教育の学生(128名、6レベル、母語は主に英語)を対象に絵を用いた「文生成テスト」を来日直後に行い、その中の「複文の生成」「視点の統一」「間接受身」「授受構文」等についてレベル別に分析したところ、「複文の生成」、「視点の統一」は学習レベルと相関の高いこと、「間接受身」は来日直後の学生には殆ど使われていないことが明かになった。さらに、上記テストを6週間後に再度行ったが、学習項目に複文や受身文(間接受身を含む)が入っていた初級レベルが大きく伸び、中・上級では伸びが少なかった。これより教育効果が改めて確認されたわけだが、間接受身等に関しては今後インプットの量(学習環境)との関係を調べる必要がある。
5現在「文生成テスト」は修正を加えながら、縦断的(longitudinal)調査を継続中である。
6「複文における接続方法」に関しては、舘岡が口頭の資料から複文に使われている接続助詞とレベルとの関係について研究を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田中真理: "中・上級日本語学習者の「ねじれ文」について-実態調査とプロセス調査から-" 平成6年度日本語教育学会春季大会予稿集. 31-36 (1994)

  • [文献書誌] 田中真理: "夏期日本語教育におけるコース再考-プレースメント・テスト及びプロダクション・テストの分析から" ICU日本語教育研究センター紀要. 4(印刷中). (1995)

  • [文献書誌] (分担執筆)田中真理: "日本語教育の課題-ICU日本語教育40周年記念論集" (論文標題)第二言語習得における複文生成(出版社)東京堂出版(印刷中), (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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