当初の研究目的であった格子状結合超並列計算機とトリー状結合超並列計算機をウエーハスケール集積システム化するときのシステムの高信頼化について、国内および外国の研究状況を調査し、それを参考とすることによって、予備の処理要素を用いたいくつかの高信頼化方式を考案することができた。これらの研究成果はIIに記載しているように、電子情報通信学会信学技報で4編、国際学会で1編、電子情報通信学会論文誌で1編の計6編を発表した。これらの研究内容は次のとおりである。 (1)格子状結合超並列計算機を構成する処理要素の方形状配置の周辺の2辺、または3辺、4辺のそれぞれに予備を配置した方式に対する効率的な再構成アルゴリズム(ニューラルネット解法)の提案と本方式の故障修復効率のシミュレーション結果の提示を行ない、本方式の有効性を示した。 (2)格子状結合超並列計算機を構成する処理要素の方形状配置の対角上に予備を配置した方式に対する効率的な再構成アルゴリズムの提案を行った。 (3)トリー状結合超並列計算機におけるトリーの各レベルに適当な間隔で予備を配置し、これらの予備を効率的に用いる方式の提案と本方式の信頼性解析とそこ計算結果を提示した。その結果、本方式の効率の良さが実証された。さらに、故障発生に対する自律的再構成のための切替え制御回路を提案した。 なお、これらの研究成果の一部はすでに国際会議に発表するように投稿中である。また、フルペーパーとして投稿の準備中である。
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