1992年度の化学ソフトウエア学会で、「糖質研究用ソフトウエアGlyco-Kitの開発(2)」と題して、〓-NMRスペクトル解析支援ソフト(ANALYST)および糖質NMRデータの管理と視覚的表示機能をもったソフト(HNMR)を発表。その後、このHNMRやすでに発表済の糖質構造式作画ソフト(SUGAR5)等をマウス対応にして操作性の改善を計画。しかし、個々のソフトをマウス化して行くのでは作業効率が悪いので、まず、全てのメニュー選択、作画、ファイル処理等をマウス化したモデルソフト(MSGRAPH)を作成した。これを1993年度の同会および学会誌に発表し、さらに、同会の無償利用ソフトおよびPC-VANの「化学の広場」のフリーウエアソフトとして登録した。このソフト画像編集用ソフトとして単独使用も可能で、また、そこに含まれるサブルーチンプログラムを切り出して改変目的のソフトに移植すれば簡単にマウス化することができる。 一方、Macintosh対応のデータベースソフトFile Makerを利用して〓-NMRと糖質構造式を組み合わせた糖質研究者用パーソナルデータベースを作成し、現在「化学とソフトウエア」誌に投稿中である。このソフトに含まれるデータは、上記のソフトHNMRに対応するもので、相互にデータ交換が可能となるように設計されている。今後、PC-9801対応の市販データベースソフトThe CARD-5ともデータ交換可能なものにする予定である。
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