研究分担者 |
日下部 茂 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (70234416)
鶴田 直之 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (60227478)
峯 恒憲 九州大学, 教養部, 講師 (30243851)
雨宮 真人 九州大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (90202697)
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研究概要 |
1.マルチメディア理解のための超並列プログラミングに関する研究 本研究では,マルチメディア理解のための様々なモジュールが協調して処理をすすめるというマルチエージェントシステムを基にシステムの構成を考えるため,その記述方式に関する基礎的な研究を進めた.具体的には,超並列処理記述言語Vの仕様を決定するとともに,それに基づいて,並列画像処理アルゴリズムや自然言語処理アルゴリズムの記述法について検討を行った.Vは実装する並列計算機のアーキテクチャを極力意識させないように設計したものであり,様々な並列アルゴリズムを容易に記述するための枠組みを提供することを目的としている.Vは関数型をベースにした言語であるが,関数型だけでは記述性が十分でないと考え,並列オブジェクト指向の導入を試みている.いくつかの例題記述を通して,Vの並列画像処理アルゴリズムや自然言語処理記述への有効性を示した. 2.対象世界のモデル化に関する研究 頑健なシステムを開発するには,対象世界のモデルやそれに基づく処理戦略を自動的に更新するようなメカニズムを確立する必要がある.また,機械が不足している情報を判断し,その情報を獲得するような振舞を行うようなシステムのモデル化も必要である.平成5年度は,そのための階層的なニューラルネットワークを用いたモデルについて研究を進めた.また,画像認識システムにおける対象物モデルの自動獲得に関する研究も進めた.今回検討を進めたモデル獲得の手法は,画像の2次元的特徴を基にモデルを作成するものであり,モデル作成の基になるのは,分割木と呼ばれる領域分割を階層的に表現した木である.
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