1.SAR画像再生システムの完成 平成5年度の結果を踏まえ、本研究の中心的課題であったJERS-1/SAR画像の再生処理システムを完成させた。対象データはJERS-1/SAR LEVEL=0の原データであり、未処理のものとなる。これに処理を施し、LEVEL=2.1の完成画像へと再生する。処理時間はフルシーン(約4000×5000)で約7〜8時間程度である。対象シーンとしては、長崎/雲仙・普賢岳、および地形的な比較対象のために富士山の周辺を含んだ地域のデータを取得し、再生処理した。 2.画像強調と火口部の観測 再生されたままの画像では、スペックルノイズ等のノイズを含んでおり、このままでは実用に適さない。そこで今回ルック処理段階で、再生画像をみながらパラメタを調整し画質向上をはかった。 このような段階をへて、最終的に目的とした雲仙・普賢岳のかなり良質なSAR画像を得ることができた。 今後の課題としては、研究計画でも述べたように、実際に地元長崎/島原で雲仙・普賢岳の観測を続けている研究者に判読してもらい、より一層の高画質な再生画像を得ることにある。
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