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1994 年度 実績報告書

イオンビーム・プラズマ系における多モード・ソリトンの実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05680384
研究機関宇都宮大学

研究代表者

本沢 忠夫  宇都宮大学, 工学部, 教授 (20023707)

研究分担者 斎藤 和史  宇都宮大学, 工学部, 助手 (70251080)
長沢 武  宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10118440)
松浦 健哉  宇都宮大学, 工学部, 教授 (80008028)
キーワードイオンビーム・プラズマ系 / イオンビーム / 遅いビーム・モード / ソリトン状波動 / 非線形分散 / 二次元的曲り / 不安定性
研究概要

本研究で我々は,イオンビームを含むプラズマ(イオンビーム・プラズマ系という)内で存在が理論的に予言されている,「速い」イオンビーム・ソリトンと「遅い」イオンビーム・ソリトン,それにイオン音波ソリトンを含めた3種類の非線形波動が,果して,実際に励起可能なのか,また,可能だとしたらその性質はどうなのかを実験的に調べてきた。
その結果,イオンビーム・プラズマ系が線形的に安定な条件下,すなわち,系内に含まれるイオンビームのエネルギーが10eV以上になる条件下で,「遅い」ビーム・モードに属するソリトン状波動が励起できることが分かった。さらに,そのソリトン状波動の振幅と速度との関係を示す非線形分散関係を測定することもできた。これにより,この波動は振幅が増すと速度が徐々に減少する性質を有することが分かった。言い換えるとこのソリトン状波動は「正」の分散をもつとも言える。この波動はこの点で,「負」の分散をもつイオン音波モードとは異質な波である。
本年度は,特に,この異質な性質をもつ「遅い」ビーム・モードのソリトン状波動に着目し,それから期待される波の二次元的な曲りに対する不安定性を調べる実験を試みた。そのため,まず,進行方向に対し垂直な方向に振幅が不均一となるような波を発生させる。現在,そのような不均一波動の励起法は,まだ,十分満足できる段階にないが,僅かに不均一な波動を発生させることはでき,それを使って二次元的曲りの不安定性を調べる予備的実験を行なっているところである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 本沢,関沢,長沢: "Effects of Space Charges in Gridded Energy Analyzer" Jpn.J.Appl.Phys.32. 5748-5753 (1993)

  • [文献書誌] Singh,本沢: "Kadomtsev-Petviashvili equation for an ion-acoustic soliton in a collisionless weakly relativistic plasma" Phys.Fluids B. 5. 2093-2097 (1993)

  • [文献書誌] 本沢,関沢,斎藤: "Peculiar Modulation of Ion-Beam Pulses Observed at the Plasma Boundary" J.Phys.Soc.Jpn.63. 1624-1625 (1994)

  • [文献書誌] 本沢,斎藤: "Observation of Wave-Breaking into Packets in Beam-Plasma Systems" J.Phys.Soc.Jpn. 63. 3197-3199 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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